出品作家紹介 中畑 敏夫 氏(陶芸)
陶芸を始めたのは27歳の時。天理市職員として働く中、同僚の山中辰次氏の作品を見たのがきっかけで、すぐにのめり込んだ。
当時、天理市陶芸教室の講師は赤膚焼の大塩昭山先生で月に一度ろくろ技術を教わった。職場近くに教室があり、毎日昼休みにろくろを練習した。現在自分も天理市陶芸教室で講師を務める。陶芸の道を教えてもらった恩返しのつもりだ。
ずっと土もので青瓷(せいじ)を作ってきた。赤土から鉄分を引き出し、釉薬のブルーの鮮やかさを引き立てる。くすり掛けは非常に大事な工程で、釉薬の厚みが色の深みにつながる。薄すぎると青が出ず、厚すぎると流れる。最も際どい作業だ。
これからは、青瓷(せいじ)の中に部分的に焼き締の部分を入れ、象嵌や色化粧土で加飾するなど、作品表現の幅を広げたいと話す。