出品作家紹介 平井 和希 氏(一刀彫)
千葉県出身。高校卒業後、京都府園部市にある京都伝統工芸専門学校(現・京都伝統工芸大学校)に進学。木彫刻を専攻し仏壇の欄間などの彫刻を学んだ。2010年に奈良に来て、土井志清氏に弟子入り。本格的な一刀彫との出会いはこの時だった。
平井氏の作品作りは、正面・横の型紙を元に、正確にマシンで材を切り出し、細部を手彫りする。十二支、鹿など、一刀彫はいわゆる数ものを求められることが多く、これに対応できるやり方を最近確立した。また元春日大社権宮司岡本彰夫氏の「匠の会」に入会し、奈良一刀彫の歴史を理解しながら作品づくりをできることは有難い環境だと語る。2019年に奈良市の伝統工芸後継者育成事業の研修生となって、現在は奈良工芸フェスティバルの副実行委員長をつとめ、正倉院展からならまちへ、工芸で人の流れをつくる事を目指している。