出品作家紹介 木村 美智子 氏(人形)
奈良生まれ奈良育ちの木村氏が、人形に惹(ひ)かれたのは30代半ば。奈良の街中の店のショーウインドーに桐塑人形が飾られているのを見て、その姿が目に焼きついて離れなくなった。もともと絵画など創作に興味があり、さっそく奈良の教室に通い始めた。
教室からは日本工芸会に応募する優秀な生徒がおられ、木村氏もそれに触発され、日本伝統工芸展に勉強のため出向くようになった。現在は公募を中心に作品を発表する。
木村氏は、登山やハイキング、星や草花が好きなナチュラリスト。自然の中に身を置く時に覚える感動を人形に投影する。また、奈良の伝統行事に足しげく通い、そこに根づいた歴史、継承する人の所作にも題材を求めている。
作品は、思いや気持ちを人の形を借りて昇華させる作業だと語る。