第8回「奈良工芸の粋」展 令和6年3月14日(木)~18日(月)
@名勝依水園・寧楽美術館

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令和6年3月14日(木)~18日(月)
@名勝依水園・寧楽美術館

出品作家紹介 井上 楊彩 氏(人形)

 人形の歴史は古く縄文時代に遡る。当初は信仰の対象として作られたといわれ、神聖な力を持つもの、穢れをはらうものとされていたが、平安時代に入ると「ひいな」という子供の遊びが生まれ、江戸時代には「雛人形」として発展した。明治時代には欧米風の人形が主流となり、大正期から昭和期にかけてセルロイド人形や文化人形が流行った。

 現在における人形は愛玩具をはじめ、節句や伝統行事の祭祀で用いられるもの、人形浄瑠璃などの芝居で用いられるもの、また美術工芸品として鑑賞されるものなど種類も幅も広い。

 井上楊彩氏は奈良に転居をして30才の時に人形づくりに出会い、10年後、日本伝統工芸展に於いて桐塑人形を鑑賞し心を奪われた。桐の木を芯に桐塑(練り物)で造形をして室で乾かし磨く。胡粉を塗って乾かし磨く。丹念に磨きを繰り返すと形が現れる。紙や布、貼込みや木目込み、岩絵具や漆による彩色など、数々ある技法からをイメージの仕上げを駆使して、創作の面白さに目覚めた。

 第62回日本伝統工芸展に於いて日本工芸会会長賞を受賞、2018年には大阪府知事表彰を受けた。

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