出品作家紹介 大竹 洋海 氏（木工）
札幌の高校時代、木工に出会ったのが師匠と仰ぐ木工作家・徳永順男氏の作品から。大学の農学部で林業を学んだ後、弟子入りした。師匠が立ち上げた鉋（かんな）仕上げによる吉野杉の家具を作る工房「下市木工舎 市」に研修生として入った。現在は自身が代表をつとめ、家具のデザインを継承している。
と同時に大竹氏は自分の名前で、吉野杉の器や照明を作る木工作家である。吉野杉の特長は年輪が細かくまっすぐであること。木目の端正な美しさ、手触りの柔らかさを生かし作品を制作している。制作には鉋が欠かせないが、それも鍛冶屋とともに手作りする。鉋や吉野杉という日本が世界に誇れる技術、文化を継承したい。自分のブランドは現在、器と照明がメインだが、どこまでも吉野杉のものづくりにこだわり、その良さをいかしたアイテムを柔軟に広げていきたい。吉野林業の歴史やそこに携わる人たちの思いを感じながら、吉野杉という素材を大切に、ものづくりをしていきたいと話す。