第8回「奈良工芸の粋」展 令和6年3月14日(木)~18日(月)
@名勝依水園・寧楽美術館

MENU

令和6年3月14日(木)~18日(月)
@名勝依水園・寧楽美術館

出品作家紹介 月山 貞伸 氏(刀剣)

 祖父や父の背中をみながら、幼い頃から刀鍛冶になると思っていた。その意思をはっきり示したのが高校卒業のとき。父貞利に弟子入りを願うと、これからの時代は刀だけでは難しいと大学への進学を勧められた。通学の合間に父の工房を手伝いながら刀のいろはを学び、卒業と同時に本格的な弟子に。

 4年間みっちり修業をして、平成19年新作名刀展で新人賞を受賞。その後いくつも賞を得てきたが、「まだまだいたりません」と日々父祖から伝わる月山伝の習得に励む。

 いっぽう刀文化の啓蒙(けいもう)活動として、アニメや時計会社とのコラボにも取り組む。「今刀剣ブームといわれますが、若い人たちが刀に注目している今が大切。単にブームだけで終わらせてはいけない」

 そんな取り組みが刀づくりにも活きるという。「ヱヴァンゲリヲン」をイメージした刀を作る過程で「皆焼(ひたつら)」という技法に行きついた。これを作品に生かすことで新しい境地が開けた。

 「刀文化はそれぞれの時代で変遷してきました。室町の刀、江戸の刀があるように、令和の刀があっていい」。刀匠貞伸のなかで月山伝と令和が出会おうとしてる。

もどる

PAGE
TOP