出品作家紹介 脇田 宗孝 氏(陶芸)
脇田宗孝氏は明日香村の出身で、奈良教育大学を卒業後、1970年に明日香村で陶房を設立、開窯して陶芸作家として活動を開始した。
若いころから埴輪や須恵器に関心があり、歴史的な風土とともに古代の人々の世界に思いを馳(は)せていたという。陶芸作家であるとともに、教育者、古代陶器研究家でもあり、奈良教育大学名誉教授。飛鳥・奈良時代の土器・須恵器・三彩などの古い陶芸技法の研究・復元の第一人者だ。「陶芸における古代の造形美を探求し、その美と情感を多元的に具現すること」「陶芸の各種技法を習得し、土から生まれる創造的表現の喜びを体感させることにより、文化財の意味と価値を会得すること」をライフワークとしている。
作家としては、「自分なりに陶芸を現代風に再構築し、古い技法を駆使しながら、新しい感性を表現していきたい」と言う。
個展や展覧会への出品のほか「世界やきもの紀行」「東アジアのやきもの」「陶の語り部」など多くの著書、論文がある。