第8回「奈良工芸の粋」展 令和6年3月14日(木)~18日(月)
@名勝依水園・寧楽美術館

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令和6年3月14日(木)~18日(月)
@名勝依水園・寧楽美術館

出品作家紹介 森田 由利子 氏(陶芸)

 第65回日本伝統工芸展において、陶芸部門の最高賞である優秀賞に選ばれ、日本工芸会会長賞を受賞した。受賞作「線描幾何文花入」は、円錐を逆さにしたようなシャープな造形の赤土に白化粧をほどこし、さらに黒化粧を重ね、針で線を描く作業を重ねてギザギザの幾何学文様を表現した。文様はスクラッチの密度により白からグレーの濃淡となるが、吸い込まれるような漆黒の黒化粧との対比の中で、光の角度によってはシルバー様の輝きを放つ。森田氏の代表的な作風である。

 陶芸に出会ったのは、絵画を専攻していた大学時代。土でものを作る快感にめざめ、絵画の制作で悩むといつも土の質感に癒やされ、卒業後も陶芸を続けてきた。

 モダンな空間に似合う存在感のある作品を目指しており、長年かけて自分の好きなスタイルを追求した結果、装飾をそぎ落としたフォルムと、手仕事のぬくもりを感じる幾何学文様が共存する独自のスタイルとなった。

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